小学5年生9月
五月雨から完全不登校。
約2年前から中学受験勉強をしていた。息子も意欲を見せ、始めた受験勉強ではあるが、塾の課題が増えるにつれ、マイペースの息子に危機感を覚え、激しく叱責するようになる。
追い付け、追い越せと息子を精神的にかなり追い詰める。
通塾の疲れ、親からの叱責を受けた翌日に頭痛で休むことが多くなる。
ある日、家出をきっかけに暴言・暴力が始まる。息子は完全に崩壊。
連日のように夜になると些細なことがきっかけで暴れる。「殺す」「死ぬ」の修羅場が毎回、1時間から2時間続く。親を奴隷のように扱う。
親はもう何も言えない状態になり、腫れものに触るように息子に接する。
息子は家ですべてフリーの生活。ゲームし放題。テレビ観放題。昼夜逆転。王様化。
小学5年生9月~12月
息子をフリーにすることにより、息子は落ち着きをみせるが、不登校が安定する。
親友ひとりだけ家に入れるが、他の友達、先生はシャットアウト。家に入れていた友達もそのうち来なくなる。
土日に車の遠出のみ外出できる。
カーテンを閉め切り、テレビのボリュームを下げて引き籠る。
教育委員会のカウンセラーと月2回のカウンセリングが始まる。(12月まで)
親とカウンセラーが話をするだけで3カ月経過する。今後の進展に期待がもてなくなる。
「親が変わって子どもが変わる」の考えに共感し、家で実践する。しかし、息子の状態が悪く、なかなか実践が難しかったこと。私が母の介護もあり疲れきっていたこと。すでに5年生の後半だったために、どうにか5年生のうちに復学を目指したく、トータルサポート的な復学支援機関を探す。
エンカレッジの初回カウンセリングを受け、支援をお願いする。
小学5年生1月
エンカレッジの支援開始。訪問カウンセラーの訪問。
家でフリーにさせていたので、かなりの我儘で自己中心的。その修正には時間がかかる。5年生の復学は厳しいと言われる。
小学5年生3月
息子の反発がひどく、もう家庭では「家族療法」は限界だと言われる。最低限のところで登校刺激で学校に向かわせ、学校の中でコミュニケーション能力を高めながら、家族療法を進めていくというやり方をとることになる。
「登校刺激」をしていただく。
息子が「学校に行きたい」と言い、気持ちの全てが学校に向かう。
訪問の先生と学校へ行く準備を始める。自分で時間を決めて勉強を始める。
こんなに前向きな息子の姿を見たのは初めて。息子は180度の変化を見せる。
小学6年生4月
再登校!
嫌いだった友達や先生を好きになる。
それまで「ダメ」だったものが、だんだん「平気」になっていった。
昼夜逆転を経験しているので、ストレス解消に夜更かしや徹夜をしたこともあったが、
学校生活が安定していくとともに、生活ペースもつかめるようになっていった。
中学1年6月
復学して1年経過。
新しい友達もでき、中一ギャップを感じさせません。
部活中心の生活で、夜更かし、徹夜は無縁の生活になりました。
たまに疲れ休みで1日休むことがありますが、体調管理面の本人の努力と、今後の肉体的、精神的な成長にも期待し、改善していければと思います。